大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和27(れ)110 判決

主 文

原判決のうち被告人両名に関する部分を破棄する。

本件公訴にかかる犯罪事実中臨時物資需給調整法違反及び物価統制令違

反の点につき被告人両名を免訴する。

被告人両名を各懲役六月に処する。

理 由

被告人Aの上告趣意は、事実誤認の主張を出でないものであり、同Bの弁護人松

井順孝の上告趣意は被告人の違反事件中に大赦にあたるものがあり、犯罪となる贈

賄についても、軽微なる罰金程度の裁判を相当とするというのであつて、いずれも

刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

しかし職権をもつて調査するに、被告人両名に対する本件公訴事実中臨時物資需

給調整法違反及び物価統制令違反の事実(第一審判決摘示第一の(一)(三)、第

二の(一)の事実)については、原判決があつた後、昭和二七年政令第一一七号大

赦令一条八七号、八八号により大赦があつたところ、原判決は被告人両名に対し、

右罪を爾余の罪と併合罪の関係にあるものとして処断しているから、刑訴施行法二

条、三条の二、刑訴四一一条五号、旧刑訴四四八条、四五五条、三六三条三号によ

つて、原判決中被告人両名に関する部分を破棄し、右大赦にあたる罪につき免訴の

言渡をなすべく、爾余の罪についてはさらに判決をなすべきものである。

よつて原判決の確定した贈賄の事実(原判決の引用する第一審判決摘示第一の(

二)、第二の(二)の事実)につき法令を適用すると、被告人両名の右所為は刑法

一九八条(刑法六条、一〇条により罰金等臨時措置法は適用しない)、昭和二二年

法律第一二四号附則四項、刑法五五条に該当するので、所定刑中懲役刑を選択し、

その刑期範囲内で被告人両名を各懲役六月に処すべく、裁判官全員一致の意見で主

文のとおり判決する。

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検察官 平出禾関与

昭和二八年七月九日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

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